大手塾では難しかった「分析時間の確保」。

 

夏期講習へ向けて大手塾では学習商談、進路商談が過熱してきていることだと思います。

 

私がかつて働いていた大手塾を思い出すと、6・7月は夏期講習の為にあるようなものでした。

 

毎日本部から全教室の夏期講習申込み率表が送られてきて「しっかり夏期講習の商談をしろ!」と無言のプレッシャーをかけられていました。

 

無言のプレッシャーだけではなくて、有言のプレッシャーもよくありましたが。

 

とにかく会社全体で優先順位の1番目が夏期講習に向けた商談なんですね。

 

3期制の学校なら5月と7月に定期テストがありますよね。

 

2期制なら6月に定期テストがあります。

 

学習塾として最も優先されるべきはそのテストに向けたフォローだと思うのですが、実際には夏期講習の商談の方が優先される空気でしたね。

 

残念ですが、授業中心の塾はそんな実態だったりします。

 

たくさんの授業を生徒に申し込ませた人が会社から評価されるような評価基準になっていましたからね。

 

たくさんの生徒の成績を上げた人が評価されるわけではありませんでした。

 

それでも、現場の社員のほとんどは夏期講習に向けた商談だけでなく定期テストに向けたフォローにも可能な限り時間を割いていたように思います。

 

大手塾の社員だって、皆それぞれにそれなりの想いがあって塾屋という仕事を選んでいますからね。

 

しかし、テスト前のフォローで限界という社員がほとんどでしたね。

 

テスト後の問題分析にまで時間を割いている社員は滅多にお目にかかれませんでした。

 

問題分析」というのは「生徒の答案の失点分析」ではありません。

 

先日のブログで書いたように、「生徒答案の失点分析」は大手塾もわりとやってます。

 

理由は授業を売る説得材料にする為ですね。

 

本来の目的とずれた使われ方をしてしまうのが、大手塾の悲しいところですが。

 

 

話を戻します。

 

純粋にどういった問題が教科書・ワーク・ノート・プリントもしくはそれ以外の何から出されているかという分析です。

 

これが私の言う「定期テスト問題の分析」です。

 

以前のブログで書いたことですね。

 

これは生徒の成績向上を追求するなら絶対に必要な作業です。

 

ここで判明したことを次回以降のテストに向けた学習で生徒に活かしてもらう為ですね。

 

この分析をしっかりやると、思っている以上に時間がかかります。

 

1教科で2~3時間すぐに経ってしまいます。

 

定期テスト問題は中学校の先生が作るので科目ごとだけでなく中学校ごと、学年ごとに分析が必要です。

 

さらに作成する先生が変わることもあるので、毎テスト、毎年分析を続けなければいけないエンドレスな作業になります。

 

授業中心の大手塾は6・7月は夏期講習の商談で忙しいので、定期テスト問題の分析どころじゃないでしょう。

 

実際のところ私も大手時代は定期テスト問題分析の時間をほとんど取れませんでした。。。

 

そもそも「定期テストの問題分析」をするなんて発想すら持っていない塾屋もたくさんいるのが実情だったりもしますが。

 

生徒の成績の為に「問題分析の時間」を取る。

 

そういった塾屋として必要なことをあたりまえに出来るだけでも、自分で教室を開いてよかったと思えますね。