学習におけるインプットとアウトプット。

 

今後、まなび堂のブログの中で学習における「インプット」と「アウトプット」という言葉を使いたいのでここで一度確認しておきたいと思います。

 

インターネットでも、

 

「インプット アウトプット」や、「インプット アウトプット 勉強」

 

という具合に検索をかければこの手の話がたくさん出てきますので、この言葉を初めて聞くという人は興味があれば検索してみてください。

 

今回、学習の場における「インプット」と「アウトプット」という言葉を確認しておきたいと思ったのはなぜか?

 

その理由はどこからがインプットでどこからがアウトプットなのか、考えれば考えるほど明確な線引きが困難だからです。

 

インターネットで調べてみると色々書かれているんですが、どの行為からインプットでどの行為からがアウトプットなのかの基準はけっこう曖昧です。

 

おそらく、インプットとアウトプットという行為が表裏一体で切っても切れない関係にあるからだとは思うのですが。

 

この言葉を使いたいので調べながら色々考えているんですが、だんだん気持ち悪くなってきます。。。

 

 

 

しかし、今後ブログの中で「インプット」と「アウトプット」という言葉を使いたいので今回勝手にまなび堂基準で分けておきたいと思います。

 

インプット(input)は英語で「入力」という意味です。

 

コンピューターに情報を「入力」する時にインプットという言葉を使いますね。

 

アウトプット(output)は英語で「出力」という意味です。

 

コンピューターから情報を「出力」する時にアウトプットという言葉を使いますね。

 

このコンピューターを人間の脳に置き換えて、知識を脳に入力するのをインプット、脳から出力するのをアウトプットという表現で学習の場などで使われたりするんですね。

 

コンピューターと違って人間の脳は「忘れる」ように出来ています。

 

だから一度インプットしたはずの情報がアウトプット出来なかったりするわけです。

 

 

 

さて、ここからまなび堂基準で学習におけるインプットとアウトプットを分けていきたいと思います。

 

インプットは「理解すること」や「覚えること」がイメージ的に近くなります。

 

学習におけるインプットと呼べる代表的な行為は、「学校の授業を受けること」です。

 

先生が黒板に解説を書きながら「これは、かくかくしかじかで~、それゆえに〇〇である」なんて説明をして、それを生徒が「ふ~ん、そうなんだ」と聞いている。

 

これはインプットの行為の代表格です。

 

演習→解説→演習→解説というサイクルで進むことが多い塾の「授業」もどちらかと言えばインプット寄りの学習でしょう

 

演習の時間がなく、ただ一方的に講義を聞いているような場合はインプットのみの学習と言えます。

 

他には、理解するために教科書を読むこともインプット学習と言えるでしょう

 

日常的な行為であれば、TVを観る、ラジオを聞く、新聞を読むなども知識のインプットの為の行為といえるでしょう。

 

 

 

続いて学習におけるアウトプットの行為を示しておきたいと思います。

 

アウトプットは知識の出力、すなわち「テストすること」や「考えを表現すること」がイメージ的に近くなります。

 

例えば「学校でテストを受ける事」、これは知識のアウトプットですね。

 

自分の考えを文章で書くこと、これも知識のアウトプットです。

 

他にも「問題集の問題を解くだけ」、「英語の文を書く(何かを見ながら写すことではありません)」、「英語で話す」などは知識のアウトプットと言えるでしょう。

 

 

 

ここまでは多くの人にも共感してもらえるのではないかと思います。

 

ここから先はインプットなのか、アウトプットなのか仕分けるのが難しい行為を一つずつ考えていきたいと思います。

 

ずっと考えていると思考が堂々巡りして気持ち悪くなってくるのがここからです。

 

「音読」は知識のインプットでしょうか? アウトプットでしょうか?

 

皆さんはどちら寄りの行為と捉えますか?

 

私は考えた末に、「音読」している時の「目的」によってインプットとしての行為なのかアウトプットとしての行為なのか分けるのが適切だろうと考えます。

 

英語の文を音読している様子を頭に描いてください。

 

その時の目的が「一つひとつの単語の読み方(発音の仕方)が分かるかどうか確認する為」であれば知識のアウトプット側の行為だと私は考えます。

 

上記とは別で、その時の目的が「読んでいる英語の文を暗唱出来るようにする為に、何度も音読している」のであれば知識のインプット側の行為だと私は考えます。

 

 

 

他にも細かい行為を見ていきましょう。

 

英単語の暗記方法で考えてみます。

 

①英単語と日本語訳をただ見て(眺めて)覚える。

→これはインプットのみの行為になるでしょう。

 

②ノートなどに、1列ただ書いて練習する。

→これもインプットのみの行為だと思います。

 

③ノートなどに練習する場合でも、1つ書いたあとそれを手や指で隠して見ないようにして同じ単語をもう一度書く。それを見ないようにまた隠してもう一度書く。これを連続していく。

→この行為は知識のインプットでしょうか?アウトプットでしょうか?

私はこの行為の「目的」はインプットにあるけれども、している事はアウトプットに近いと考えます。皆さんはどう思いますか?

 

④英単語帳などで赤シートで隠しながら頭の中でテストしていく方法。

→これも行為の「目的」はインプットにありますが、行為そのものはアウトプット寄りだと私は思うんですね。皆さんはどうでしょうか?

 

⑤単語カードを作ってテストする。

→作るまでは作業ですね。④同様に目的は「インプット」にありますが、作った後に実際にそれを使ってテストを繰り返す行為自体はアウトプット寄りの行為だと私は考えます。

 

 

 

次に暗記教科の代表格、社会科の学習で考えてみたいと思います。

 

①教科書を何度も読んで覚える。

→これはインプットのみの行為でしょう。

 

②ノートまとめをする。

→これはただの作業にも思えます。一応分けるならば、まとめている間に少しは覚えるでしょうから知識のインプットの行為と言えるでしょう。アウトプットの要素は全くないですし。

 

③問題集を解く。

→これはアウトプットに分類されがちですが、インプットとアウトプットの両方が繰り返されている行為だと私は考えます。問題を解いて丸付けをするだけならば知識のアウトプットです。そこから、間違えた問題の正しい答えを確認し赤ペンで書き写したり、間違えた問題の解説を読むという行為に移ると知識のインプットだと言えるでしょう。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

読んだ人の中には異論のある方もいるかもしれませんが、まなび堂では上記のような仕分けで今後はインプット・アウトプットという言葉を使っていきたいと思います。