大手時代は取引のある会社からの情報しか使えませんでした。
例えば高校受験情報なら、千葉県には進学研究会(Vもぎ)と総進図書(Sもぎ)の二つの選択肢があります。
働いていた大手塾は進学研究会とだけの取引でしたので、高校受験情報はそこからもらえるデータのみでした。
なぜ大手塾が両社と取引していなかったのかは知りませんが、いわゆる「大人の事情」なのでしょう。
自分で教室を始めてからは、両方から入試情報をもらうことが可能になりました。
ちなみに、「大手塾だと独自で収集しているデータがあるんでしょ?」と思う人もいるかもしれませんが、それはあまり期待できません。
少なくとも私がいた会社では、教室からの入試データを集積してそれを現場の進路指導に活かそうとする動きはほとんど見られませんでしたね。
「売り上げ」に関わるようなレポートはしつこいくらい提出させられましたが。
高校入試においては、現場で使われている資料は進学研究会からもらったデータと書店で誰でも買える高校受験案内がメインでした。
それよりも、勤務時間中に得たい情報がすぐに手に入らなくて困った時の方が多かったですね。
理由は、教室のパソコンは社内システム以外の外部サイトにアクセス出来ないよう制限がかけられていたためです。
働き手がネットサーフィンしてさぼることや、ウィルス感染や情報漏えいなどの対策なのでしょう。
当然、働き手も生徒数も多い大手塾では必要な措置だと思います。
その反面で犠牲になっていたのは、情報の得られるスピードでした。
教室から外部サイトにアクセスできないということは、基本的に教室では高校受験案内や進学研究会からもらえる紙媒体の情報が中心になります。
高校のホームページを見ればすぐわかるようなことでも、紙媒体だと情報量が少なくて載ってなかったりするんです。
その為、スマートフォンが登場するまでは教室で情報を得るのにかなり苦労することもありました。
あまりに不便なんで、自分でスマホを持ってからは勤務時間中に学校のホームページを見るのにそれを使っていました。
公立高校の入試倍率の速報値なんかもそうですね。
進学研究会や総進図書のホームページでは倍率発表後すぐに掲載されるのですが、教室のパソコンで見られないので生徒から逆に教えてもらう状態だったり。
この辺りもスマホにはだいぶ助けられました。
そういえば、色んな大手塾のパンフレットやチラシを見ても「情報力」を売りにしているところは少なくなりましたね。
ネットに情報があふれているので、その気になれば誰でもすぐに膨大な情報に触れられますし当然の流れなんでしょう。
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