塾の授業を買うより、自学習優先でいいですよ

 

多くの学習塾は生徒(保護者)に「授業を買ってもらう」ことがサポートの基本となっています。

これは集団指導塾でも個別指導塾でも同様です。

 

例えば集団指導塾では週2日(60分×2コマで1日120分授業を週に2日)。

個別指導ならば週1回(1コマ90分授業)で1教科から通えます、といった感じでしょうか。

  

そして、塾での“授業”を受けることとセットで宿題があるケースがほとんどでしょう。

 私が以前働いていた大手学習塾でも、個別指導ならば週1回80分(1教科)の授業に対し宿題がでるという形式でした。

 

そういった“授業”を売る塾で10年近く働いていると、

「そもそも”塾の授業”は生徒が成績を上げるうえで優先すべきものなのか」

という疑問を持つ瞬間に何度も出会います。

 

例えばA君のケース。

A君は数学が分からなくなってきて、今回の定期テストは60点に下がりました。

その為、苦手になってきた数学を丁寧に教えてほしいという理由で個別指導塾に週1回(数学)で通塾することにしました。

体験授業の時からずっと「塾の授業は分かりやすい」と言っています。

 

それから塾通いが3ヶ月になり、通塾後初めての定期テストをむかえました。

結果は、、、またもや60点。

「塾の授業はわかりやすい」と言っていたのになぜでしょう?

 

A君のような体験をしている個別指導塾の生徒は少なくありません。

私が大手個別指導塾で働いていた時も、実際にA君のような生徒がどの教室にも必ずいました。

 

A君の成績が上がらなかったと思われる要因を探っていくといくつかの疑惑が浮かび上がります。

その中でまず着目したいのが“自学習”にかかわるものです。

 

1つ目の疑惑は、塾の宿題に必ず取り組んでいたかということです。

もし塾から出された宿題を頻繁に忘れていたとしたら、それはつまり“自学習”が不足していたといえます

 

2つ目の疑惑は、定期テスト前に出題範囲の勉強に取り組んでいたかという点です。

多くの中学では定期テストの2週間ほど前にテスト範囲表が配られます。

数学の場合は中学でもワークを配られていて、定期テスト前に範囲のページを“自学習”することが必要です。

 

3つ目の疑惑は、学校や塾で数学の授業を受けた日に自分で「復習」に取り組んだことがあるかという点です。授業の前日の予習でも構いません。

予習復習のどちらにしても、授業の前後に“自分で学習”したかが気になります。

 

 

学校の授業に加えて、塾でも数学の授業を受けていたA君。

塾の授業について「分かりやすい」と言っていたのにも関わらず点数が上がらなかったのは“自学習”に原因がある可能性は消せませんね。

 

 

私はこう思うのです。

A君にとって必要だったのは塾の“授業”を買うことだったのだろうかと。

A君にとっては“塾の授業を買う”ことではなく、“自学習”をすることが優先されるべきことだったのではないだろうかと。

 

もし、授業を売る塾の先生があなたのテストの成績が良くなかった時に

「塾の宿題はやった?」

「ちゃんと復習したのか?」

「ちゃんとテスト勉強したの?」

「自学習が足りないからだ」

ということを口走ったら、

先生自ら「塾の授業は意味ないですよ」と言ってるんだと受け取りましょう。

 

だって、先ほどのA君だって”塾の授業”はわざわざ時間を割いて受けていたんですから。

 

私が大手塾に限界を感じた大きな理由の一つが、受ける意味があるかどうか分からない「授業」を売ることが何よりも優先されているというところにあるのです。